mamihaa’s blog

1982年生まれの中間管理職(男)。仕事、プライベートで思ったことを記載しています。TwitterやInstagramよりもブログを選んでみました。

杖道始めて半年の考察

昨日、初めて審査会にでて一級を頂きました。そこで、約半年稽古した中で思ったことやキックボクシングの癖で困ったことを忘れないように綴っておこうと思います。

■審査会について
杖道は剣道連盟が運営している制定型と古流があり、審査会は言うまでもなく、剣道連盟の方です。これは剣道と同じく級と段があり、条件を満たせば受けることが出来ます。最初は受験嫌だなーと思ってたのですが、終わってみるとこの仕組みはとても出来ていると感心しました。
・短期的に明確な目標設定ができる
・審査会に向けて稽古が濃密になる
・日頃から姿勢や型の手順やイメージを考えるようになる
やはり、本気で取り組まないと好きとか嫌いとか分からない。それを強制的に出来る環境を作るという審査会は杖道人口を継続的に増やすという目的に合致している気がします。受かるとやる気が出るし、次を目指したくなるので更に稽古に力が入る(はず)。逆にフィットネス系のボクシングやキックなどは目標設定が個人に依存するので継続をする/しないが明確に分かれてしまう。子供や意志が弱い大人はこういった分かりやすい仕組みがあった方が長続きして結果、身につくと思いました。

■キックボクシング経験者の考察
プロでもないし玄人でもないですが、杖道を始めて苦労した点がありました。勿論、スウッと入ってくることもあったのでそのあたりをまとめてみます。
〈まずは入りやすかった事〉
①脱力の意識
 杖の基本であり奥義は脱力から始まるそうです(嘘かもしれません)。これは幾度となくキックでもぶち当たった壁で自分の意識をそこに向けるのは比較的理解しやすかった(出来ているかは別として)。そして、ルーティンとして力を抜くことは癖になってるのでプラスだったと思います。
②相手に合わせる
 杖道は基本的に型稽古です。太刀と杖の2人で行います。一方、基本と呼ばれる打ち込みは1人で行います。また武具を常に振り回すことは出来ないので、普段はイメージトレーニングてす。そういった意味では、この段階で相手を想定出来るのと出来ないのでは結果が大きく違うと思います。やはりシャドーやサンドバックをやっている分、相手をイメージするのは得意でした。
③イメージからの実践
 これはキック経験者というより私だけかもしれませんが、一度頭で理解しないと身体が動かないです。子供や天才的な運動神経の持ち主ではないため、理解→出来るイメージ→実際に出来る、という流れになります。まずは頭の中でやってみてイメージ出来たら身体を動かす。この癖は、稽古を濃密にするにはもってこいでした。

〈苦労したこと〉
①前提条件が全く違う
 ボクシングやキックは一発で相手が倒れません。そのため攻撃も守りも常に基本スタンスに戻るし、フォームやバランスを崩さない事を意識します。一方で、杖の敵は太刀です。当たり前ですが一発で終わります。そのためフェイントや予備動作(ステップ)がなく、出来るだけ技の起こりを見せずに素早く動く必要があります。この予備動作なし、、というのが難しい。未だに出来ません。そして、バランスは杖道でも大事なのですが意味が変わります。杖道では次の動作に移るためにバランスをとります。つまり、より繊細な身体さばきと足さばきが求められる。プロではないキックにはそこまで意識がいきませんでした。
②スタンスとフォーム
 あえてキックっぽく記載しましたが、杖道の方が明らかに足幅が狭い。これに気づくのに2カ月ほどかかりました。足幅が広いと「やや半身」から「真半身」に移るときに正面がズレてしまう、動きが遅くなってしまう。またキックの場合、やや後ろ重心(最初の先生がムエタイ+蹴り主体だった)なのに対して、杖では前重心になることが多い。更に踵を使って回転したり、摺り足だったり、未だに慣れない動きがいっぱいです。また、前進と後退は歩くときと同じ感じなので、キックのように常に左足が前なんて事がなく、手(杖)と足のチグハグが未だに発生しています。感覚で慣れないといけないところですね。
③力を入れる場所とタイミング
 パンチを打つ場合、当たる瞬間に人差し指と中指のナックルを手首から肩にかけて水平にしながら力を入れます。その場合、親指・人差し指・中指に力(意識)を向けてます。しかし、杖は基本小指と薬指(ほぼ小指だけ?!)で操るそうです。また前手で杖を振り、後ろ手へ滑らせるだけ、、と言うことでこちらもジャブ側を重要視しています。そして相手に杖が当たる瞬間に後ろ手(打ちおわると前手)で締めるらしいです。まだ出来ませんが、そうすると自分の思った位置に杖を置け、次の動作に移りやすくなるとか。

このように稽古における考え方や意識は共通することが多いですが、身体の使い方や力やタイミングなどは真逆と言って良いほど違うので身につけるのに苦労しています。どちらかの経験がもう片方に活かせるようになるには長い年月がかかりそうです。